お酒と言えば清酒や日本酒のイメージが強い。飲酒運転による事故となれば、「サケ」すなわち清酒かと思ってしまう。一方とりあえず乾杯はビールで、最近の女子会等ではワインで飲み会が多い。
ビールやワイン、ウイスキー等は戦後に所得や生活文化が向上し、車社会へ移行すると、明るく楽しく健康的なアルコール文化の発展に寄与してきた。
戦前戦後から昭和四十年代頃までは、「サケ」と言えば日本酒オンリーで「サケ」により周囲に迷惑を掛けても、世の中大目に見ていた。
今日では「サケ」を飲む時にはマナーを絶対守らないと生きて行けない。
昔は「酒飲みの掟」が有り、日本酒のつぎ方に始まり、盃の廻し方、献盃や返盃のし方、立ち居振る舞いに至るまであった。
つまり「酒道」ではいかに酒を楽しむかより、いかに品良く酒席を乱さずに「サケ」を飲むかという礼儀作法が重んじられた。「酒道」は武家が天下を取った室町時代に出来、江戸時代に更に厳しくなり、公家、武士、商人と身分別の「酒飲みの掟」が作られた。公家はマナーというより酒の種類を利き分ける「十種酒」が中心であった。厳しいのは武士に対してで、例えば乱酒、喧嘩公論はもとより、泣き上戸、おしゃべり上戸、舞い、騒ぎ、クダを巻く等もご法度だった。商人同士は付き合い上での作法が中心で、客への挨拶から始まり、もてなし方、料理の出し方、箸の付け方、お燗の付け方、お酌のし方、盃の干し方、返盃のし方等、事細かく掟が決められていた。特に武士達の酒席で乱れる人が多かったようだ。
◎現代の飲酒マナーは「適正飲酒10か条」が大切。
◎「和らぎ水」を使った健康的な飲み方。「和らぎ水」とは「サケ」を飲みながら飲む水の事で、「ときどき水」「追い水」とも言います。
飲酒マナーを守り、楽しく美味しく、そして健康的にお酒を楽しみましょう。
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